ここでは自分が naist を受験した際の流れについてつらつらと書いていきます。
高専推薦制度を利用したため数学の試験はなく、小論文と志願研究室のPIの先生との面談 & 成績 (本科+専攻科、TOEIC) で決まります。
高専推薦制度を利用する人の母数がそもそも少ないこともあり、あまり情報がないと思いますが少しでもその足しになれば幸いです。
過去の方々の記事
筆者の受験時のスペック (?)
・本科と専攻科での成績: GPA換算だと3以上はあった記憶だがあまり覚えていない…
・TOEIC: 745 (受験時には間に合わず 630 で提出、受験したい人は間に合うように計画的にTOEICに取り組みましょう💦)
・研究: 当時そこそこの規模の国際会議採択 1、国内学会&研究会 4 [+共著 2] (ありがたいことに良い研究環境で手厚い指導を早い段階から受けられたのでここは強みになったと思います)
・分野: 音声音響信号処理 (専攻科) → 対話システム (naist志望研究室)
受験までの流れ
12月
naist と 東京大の2つを進学候補に決める
1月・2月
国内学会・研究会2本の準備と国際学会のcamera ready の準備、その後の渡航のための準備などで少しばたつく
naist一般受験用の数学と東京大用のTOEFLの勉強を進める
この時点では高専推薦制度を使うか悩んでいた
小論文のテーマ決めのために、音声対話システムの本を読み進めた。
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274229541/
3月初旬
オープンキャンパスとは別に研究室見学を依頼した(連携研究室でnaistとは違う場所に拠点があったので)
小論文で書くテーマの大まかな方向性を決めて論文のサーベイを始める
3月中旬
小論文の初稿を完成させる
現研究室の先生や後輩にダメ出ししてもらって完成度を高める
この時期に、研究室見学してみて納得できる環境なら、高専推薦制度を使って進学先を確定させようと決心した
3月末
研究室見学をした
研究環境は想像以上に良く、小論文で考えていたテーマについても研究室自体の方向性とそれなりに噛み合っていることがわかったので高専推薦制度を使うことを決める
このとき院生の方とも話すことができ、小論文の添削をお願いした
当時、連携研究室で高専推薦制度の前例がなかったらしく、もしかしたらできないかもと言われて少し焦る (その後、基幹研究室 (naist拠点の研究室) の先生にも許可をもらう必要があるので、出願前に面談形式で審査が入ると連絡があった)
4月初め
基幹研究室の教授の先生との面談
どんな感じで進むのか一番想像できなかったのがここだったので、一番緊張していた
しかし、和やかなムードで進んで一安心
内容は現在取り組んでいる研究内容の説明とその質疑、naist で取り組んでいる内容とその質疑の2つ
研究室内外で色々と指摘をもらって完成度を高められていて、自分の中でも整理ができていたのでこのやり取りで困ることはなかった
数日後に出願許可を貰う
(この頃2月くらいに申し込んでいたTOEFLも受験したのですがスコアはボロボロでした)
4月末まで
出願完了→面談→合格を貰う
志望研究室の先生との面談は、小論文で書いたここまで/入学後の研究内容について楽しく話すような形で、こちらも和やかなムードで進んだ
(国際会議発表が心配すぎてあまり受験のことを考えていなかった気がする)
6月
出願 (高専推薦制度利用なので形式だけ)
出願期間は国際会議でヨーロッパに居たので研究室同期に代理で郵送などの出願手続きをお願いしていてかなりドキドキしていた。
7月中旬
合格通知が届く!
アドバイス的なもの
数学がなく面談のみで審査される分、小論文や面談を通して研究遂行能力的な部分を凄く重視されるような気がします (研究室に依る部分もありますが)
それと、他の方の記事にもありましたが、推薦だからと言って油断していると普通に落とされると思います。
所属研究室の先生・同期・先輩や進学希望研究室の大学院生の方など、色々な人を巻き込みながら小論文の完成度を上げたりそこに書いた研究内容についての見方を深めることが非常に大事だと思います。一人で考えているとおかしな方向に考えが向かってきても気付けないし、小論文の誤字脱字にも気づきません。
あと、分野を変えたい場合には小論文のために論文サーベイにいきなり取り組むのは個人的には悪手なのではないかと思います。分野の全容が全くつかめていない状態で論文を調べてテーマを考えても筋が悪いことは多いでしょうし、サーベイの前に関連する技術書を読んで分野での現状の課題について整理する方がいいと思います (そういう良本がない分野もあるのかもしれませんが…)
この記事で書いた内容が何かしらの参考になれば幸いです🙇